他人と自分を比較して落ち込んだ時の対処法

落ち込む 仕事

「会社の同期が出世した」「友人が事業に成功して大金を得た」「同級生が結婚して幸せな暮らしを送っている」。こういったニュースを聞いて、心の底から喜べない時はありませんか?他人が社会的に成功したことに対して、落ち込んだり、絶望を感じたりしていませんか?また、他人の成功を素直に喜べない自分を情けないと思うかも知れません。でも、心に余裕がなければ、どんな人でもその状態に陥ってしまうものです。この記事では、他人と自分を比較して落ち込んでしまった場合に、生きていく気力を出すための方法を解説します。

なぜネガティブな感情が生じるか

他人の成功に対して、落ち込み・絶望・嫉妬・焦りなどのネガティブな感情が生じるのは、以下の理由によるものだと考えます。

ネガティブな感情が生じる理由
  • 身近な他人の成功をリアルに感じてしまう
  • 絶好調の他人と、過小評価された自分を比較してしまう

一つずつ解説していきます。

身近な他人の成功をリアルに感じてしまう

例えば、「世界的なピアニスト」や「ハリウッド俳優」は、社会的に成功していると言えます。しかし、成功している彼らと自分を比較して落ち込む人は少ないと思います。せいぜい、「大金を稼いでるんだろうな~」とか「すごくいい暮らしをしてそうだな~」と思うぐらいで、彼らを見て嫉妬したり焦ったりという感情は生じにくいと思います。これは、自分と遠い立場の人の成功に対しては、ネガティブな感情が生じにくいことを表しています。

逆に、成功した他人の存在が身近であるほど、ネガティブな感情が大きくなりやすいと思います。友人や会社の同僚、先輩・同級生・後輩など、その存在が自分の身近であるほど落ち込みやすいということです。

ではなぜ、自分の身近な人が成功することに対してネガティブな感情が発生してしまうのでしょうか。それは、「もっとうまくやっていれば、運がよければ、自分もあの立場になれたかもしれない」と感じてしまうからだと考えます。身近な人が成功しているのを見ると、自分も成功できていた可能性をリアルに感じてしまいます。しかし、実際はそうならなかったというギャップに対して落ち込んでしまうのです。

絶好調の他人と、過小評価された自分を比較してしまう

他人と自分を比較してネガティブな感情が生じるもう一つの要因は、他人のピークと過小評価された自分を比較してしまうことによるものです。

他人の成功は、華やかに見えます。「隣の芝生は青い」という言葉のとおりです。

そして、そんな華やかに見える他人に対して、「それに比べて自分はこういうところがダメだ」と無意識に自分の粗探しをしてしまい、そして落ち込んでしまうのです。そう、むりやり自分の悪い部分を探して絶望しているのです。

しかし、よく考えるとおかしな話です。比較対象の他人が華やかに見える状態、つまり「絶好調」であるのに対し、自分はむりやり粗探しされた「過小評価」の状態です。「絶好調の他人」と「過小評価された自分」とでは、分が悪すぎます。圧倒的に不利であり、決してフェアな試合をしていません。自分の脳内で「負けイベント」を展開させているのです。

生きる気力を出す方法

他人と自分を比較して落ち込んでしまった時は、無気力になってしまうものです。自分をみじめに感じてしまい、生きるのがしんどくなっているかもしれません。そんな時に、生きる気力を出す方法を紹介します。

生きる気力を出す方法
  • 過去の自分から改善している部分に目を向ける
  • 過去の大きな課題を乗り越えた自分に目を向ける
  • やっている競技が他人とは違うと認識する
  • 生きているだけで奇跡だと考える
  • 散歩して落ち着く
  • 筋トレで怒りをパワーに変える

一つずつ解説していきます。

過去の自分から改善している部分に目を向ける

他人と自分を比較して落ち込むのは、当たり前のことです。「絶好調の他人」と「過小評価された自分」を比べるのは、圧倒的に自分が不利な勝負であり、負けるのはいわば必然だからです。そもそも、そんな不利な勝負をする必要はありませんし、ましてや落ち込む必要もありません

比較すべきは他人ではなく、自分自身です。

過去の自分よりも良くなっている部分、ましになっている部分に目を向けるようにしましょう。

「規則正しい生活を送れるようになった」「同じ作業を短時間でできるようになった」「自分の大切な人に対して、親切に接することができるようになった」など、何でも構いません。過去の自分より確実に、よくなっている部分があるはずです。

他人と自分を比較して落ち込んでいる人は、何かしらを一生懸命でやっているはずです。だから「あんなに頑張ったのに報われなかった」と落ち込んでしまうのです。

自分が頑張って、過去の自分よりも改善している部分に目を向けてみてください。そうすれば、ネガティブな感情が少しは緩和されるはずです。

過去の大きな課題を乗り越えた自分に目を向ける

人は誰しも、過去に大きな課題を経験し、それを乗り越えています。「自分はそんなに大きな課題を乗り越えた記憶がない」と思うかもしれませんが、すぐに思い出せないだけで、過去の自分は意外とデキる人間です。

僕が乗り越えた課題の一例は以下のとおりです。

僕が過去に乗り越えた課題の例
  • 受験勉強での超集中→1日に数時間の勉強を毎日繰り返して大学に合格した
  • パワハラ上司への報告→何を言っても責められるとわかっていても根性を出して報告した

現在の僕は、1日に数時間の勉強を毎日できるとは思いませんし(集中力が持ちません(笑))、パワハラ上司への報告は重い腰がなかなか上がりません。そういったことをやってのけた過去の自分って、意外とすごいんだなと思います。

誰しもが、過去に大きな課題を乗り越えた経験があるはずです。過去のデキる自分に目を向けてみましょう。他人と比較してネガティブな感情が生じてしまっている自分は、過小評価されていることに気づくはずです。

過去の自分はとっても頑張っていて、非常にデキる人間なのです。

やっている競技が他人とは違うと認識する

幸せに生きるには、運の要素も大事だと思います。人生には、自分ではどうすることもできない要素が多々あるということです。

例えば、裕福な家庭で両親に愛情を注がれて育ち、周囲の仲間にも恵まれている人がいるとします。一方、貧しい家庭で両親が不仲で虐待されて育ち、学生時代はいじめられっ子で、社会人になってからもいじめられている人がいるとします。この両者には大きな差があるのは一目瞭然です。これは自分の努力でどうすることもできない差であり、運の要素の違いによるものと言えるでしょう。

人生が順風満帆な人は、整備されたグラウンドで、100メートル走を全力ダッシュしているようなものです。一方、他人と自分を比較して落ち込んでいる人の人生は、目の前に多くの無理難題が立ちはだかっている、100メートルの障害物競走をしているのです。走る距離は同じく100メートルですが、全力ダッシュできる人と障害物競走をする人が、同じタイムで走れるはずがありませんやっている競技が違うのですから、タイムが違って当然です。

人生という競技は、人それぞれで難易度が大きく異なっています。競技の難易度が違うにも関わらず、100メートルという距離を走ったタイムだけで比較してしまうし、比較されてしまうのは事実と言えるでしょう。ですが、他人と比較して落ち込む必要などないということをよく覚えておきましょう。

生きているだけで奇跡だと考える

もしかすると、「もっと頑張っていれば、いい人生になっていたかもしれない」と後悔しているかもしれません。しかし、過去の選択は変えられません。

また、これは僕の持論ですが、「人はその時点での最善の選択肢を選ぶ生き物」ということです。人は誰しも、自分を不幸にするための選択はしません。常に自らが正解と判断した行動のみを実行するのです。

仮に、過去にしなかった選択である「もっと頑張る」を選んでいた場合、人生は茨の道となっていたでしょう。非常に険しい道のりです。それを選ばなかったのには理由があるはずです。もし茨の道を選んでいた場合、自分の体にはさらにストレスがかかっていたはずです。もしかすると致命傷を負っていたかもしれません。ストレスで自殺してしまったり、体に後遺症が残ったかもしれません。本能的に自分の体のことを考え、茨の道を避けたのでしょう。今なんとか生きているのは、それだけで奇跡と言えるでしょう。

重要なのはこれからの選択です。今は自分が生きているだけで奇跡だと考え、今後の人生で可能な限り後悔しない選択肢を選ぶようにするのが重要です。

散歩して落ち着く

気持ちが沈んでいると、なかなか外出する気にはなれません。でも、そんな時こそ家の外に踏み出して、散歩に行くことをおすすめします。

悩み事が一度発生すると、「何もしたくなくなる」→「もっと悩む」→「もっと何もしたくなる」→…、という負のループに陥ってしまいます。それを断ち切るには、気を紛らわせるための行動が必要となります。

しかし何をするにも、気力・体力が必要となりますので、始めるためのハードルは低い方が好ましいです。ハードルが低く、気を紛らわせる効果が大きいのが散歩です。僕のオススメは、近所の公園まで散歩に行くことです。

公園は無料で利用できて、開放的な空間です。ベンチに座って公園の木々を眺めるだけでも、落ち着いた気分になります。ひどく落ち込んでいる場合でも、「もう少し生きていてもいいかな」と感じることができると思います。

以前に散歩に関する記事を書きましたので、よかったら読んでください(^^)

筋トレで怒りをパワーに変える

他人と自分を比較してネガティブな感情が生じる時、悲しみの感情が大部分を占めると思います。一方、怒りの感情も多少は含まれているかもしれません。

「あいつは報われているのに、なんで自分は頑張っても報われないんだ!」というような怒りです。

怒りの感情があるなら、抑え込むのはもったいないです。怒りの感情は原動力になります。

その怒り、自分の筋繊維にぶつけましょう。筋繊維を破壊して、再生し、自分の力に変えるという行為(つまり筋トレ)がおすすめです。怒りの感情は、抑え込むのではなく、自分のパワーに変える方がお得です。

筋トレをすると、複数のホルモンが出ます。これらのホルモンは、筋肉増強作用の他、ポジティブな感情にしてくれる働きがあると言われています。筋肉ムキムキ(マッチョ)の人に陽気な人が多いのは、筋トレの時に出てくるホルモンのおかげだと思います。

筋トレするとスッキリしてストレス解消になりますし、自信がついて行動的にもなります。ぜひ、怒りをパワーに変えましょう。

まずは自宅でできる筋トレで十分です。我流でやってもいいですし、YouTube等で自宅でできる筋トレの情報を得ることもできます。

筋肉は、裏切らない!

まとめ

この記事では、他人と自分を比較して落ち込んでしまったときの対処法を解説しました。

「絶好調の他人」と「過小評価された自分」を比べるのは、圧倒的に不利な勝負であり、負けるのは当たり前のことです。そんな不利な勝負をする必要はありませんし、ましてや落ち込む必要もありません。比較すべきは他人ではなく、自分自身です。

まず、過去の自分よりも良くなっている部分、ましになっている部分に目を向けましょう。何でも構いません、過去の自分より確実によくなっている部分があるはずです。

また、過去の大きな課題を乗り越えた自分にも目を向けてみましょう。自分は意外とデキる人間だったと気づくはずです。

「やっている競技が他人とは違う」という認識も重要です。人生という競技は、人それぞれで難易度が大きく異なっています。そもそも競技が違うのですから、比較して落ち込む必要などないということをよく覚えておきましょう。

人はその時点での最善の選択肢を選ぶ生き物です。過去の出来事に後悔しているかもしれませんが、最善の選択肢を選んできたはずです。重要なのはこれからの選択です。今は自分が生きているだけで奇跡だと考え、今後の人生で可能な限り後悔しない選択肢を選ぶように心がけましょう。

気持ちが沈んでいる時こそ、近所の公園まで散歩に行くことをおすすめします。ベンチに座って木々を眺めるだけでも、落ち着いた気分になります。

怒りの感情があるなら、抑え込むのではなく、筋トレで自分のパワーに変えた方がお得です。スッキリしてストレス解消になりますし、自信がついて行動的になります。筋肉は裏切らない。

読んでくれたあなたに、少しでも生きる気力が出てくることを祈っています(^^)

ではまた!

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