同期や後輩が出世すると焦る
会社で同期や後輩が出世して、自分だけが昇進できない時って焦りますよね。
こんな状況、誰もが面白くないと感じます。悔しい気持ちや嫉妬心、自分が取り残されたという不安などのネガティブな感情が発生してしまうのは当然と言えるでしょう。
ですが、その事で動揺したり落ち込んでいるのを人に見せたくないという気持ちもあるでしょう。また大人として、叫んだり喚き散らすこともなかなかできません。いかなる状況でも平静を装う必要がある、社会人というのは辛いものですね(^^;)
気持ちの整理がつかないと、仕事のパフォーマンスやプライベートにも支障をきたす可能性があります。この記事では、落ち着かない気持ちを整理して、少しでも楽な気持ちになるための方法を解説します。
気持ちがモヤモヤする理由
まず、同期や後輩が出世すると気持ちがモヤモヤする理由について、僕なりの考えを述べます。
直接の理由は、同期や後輩が出世しているのに自分が出世できなかったという状況にあなた自身が納得していないということです。そして、「考えても仕方のないこと」と割り切りろうとして、気持ちを抑え込みます。それ以上は考えないようにして、平静を装うようにします。ですが、自分自身が心の底から納得していないので、ふとしたタイミングで気持ちのモヤモヤが爆発して、突然腹が立ってきたり、落ち込んだりしてしまいます。僕自身がそうでした(^^;)
そんな状況の中、もう一歩踏み込んできちんと考えてみたら気づいたことがあります。人事評価に納得できない根本的な原因は、自分自身の落ち度によるものではないということです。
一つずつ解説していきます。
人事評価は「なんとなく」で行われている
まず、会社の人事評価というものは、「なんとなく」で行われています。つまり出世の基準は、「優秀かどうか、会社に貢献できたかどうか」ではないのです。
真面目な人は、「いやいや、そんなことはない。人事部門はちゃんと評価してくれているはずだよ」と思うかも知れませんが、そんなことはありません。人事部門に正当な評価ができないのには理由があります。
例えば、100メートル走の順位を決めるのは簡単です。タイムが早い順に並べればいいだけですから。
一方、会社員の人事評価はどうでしょうか。総務、経理、営業、製造、研究開発、…いろいろな部門の人がいます。部門の違う人どうしに序列をつけるのは、非常に難しいことです。野球選手とサッカー選手のどちらがすごいのか、序列をつけるようなものです。また、同じ部門内であったとしても、野球でいうところのピッチャーと4番バッターのどちらがすごいのか序列をつけるのと同様、難しいことです。
会社の人事は、それぞれ違った競技・ポジションの選手一人ひとりに、明確な序列をつけなければなりません。正当な人事評価が難しい理由は、明確な基準がなく、たとえ基準を設けたとしても点数のつけ方は人によってバラバラになるからです。人事部門も彼らなりにたいへんな仕事なのです。
ですから人事部門は、「なんとなくで評価するか」となるわけです。「彼は仕事ができそう、出世させよう!」とか「彼のこと知っているよ、一回飲みに行ったから!いいやつだったよ!出世させよう!」とかその程度のことで決めているのです。極端な例を挙げましたが、多かれ少なかれ人事評価が「なんとなく」で決められているのは事実です。
僕は社会人経験が浅いころ、「いやいや、人事評価をそんな軽ノリで決めているはずはない」と思っていました。ですが、会社の中で様々な職場して社会人としての経験を重ねることで、上記が真理だと気づきました。
人事部門は「公平にやってますよ」感を出してくる
人事部門は会社の人間に対し、明確な評価の序列をつけなければいけないという、非常に難しい仕事をしています。ですが、評価している側も所詮は人間です。完璧な評価ができるはずはありません。だから、「なんとなく」で人事評価をするのは、ある意味仕方のないことだと思います。
ですが一方で、人事部門は「公平に評価してますよ」感を出してきます。「評価項目に明確な基準を設けて客観的に評価しています。我々の仕事はカンペキですよ(^o^)」という態度を出してくるのです。僕が思うに、人事評価でモヤモヤした気持ちにさせられる要因として、これが大きな問題です。
人事部門がきちんと評価できないのは、甲乙つけがたいから「なんとなく」でやらざるを得ない部分があるのは仕方ないと思います。ですが、この態度はいただけません。
「我々はきちんと評価しているのだから、出世できないのはすべてあなたの責任です」というような物言いです。こんな態度をとられると、腹が立ちますよね。
「人の優劣をつけるのは難しいので、我々人事部門はなんとなくのふんわりでしか評価できません。だから間違った評価をしてしまってるかもです。ごめんなさいm(__)m」という態度の方がこちらは納得できます。しかし、人事部門は自らの権威性を下げたくないのでそんな謙虚な態度はとりません。なんとも腹立たしいことです。
出世できるかどうかは上司次第の部分が大きい
そして、出世できるかどうかは、あなたの頑張りによるものよりも、上司次第の部分が大きいです。人事評価は「なんとなく」で行われており、残念ながら人事部門には、あなたの頑張りは見えていません。人事部門に対してあなたの頑張りをプレゼンテーションするのは上司の仕事です。人事部門は、数いる上司(マネージャー)の中から、部下の頑張りをアピールする能力の高いマネージャーや、影響力の大きい(立場の高い)マネージャーの意見に耳を傾けます。上司が人事部門から一目置かれているなら多少ポンコツな部下でも出世できます。逆に、上司の立場が低かったり部下の出世に対して協力的でなければ、いくらあなたが頑張っても出世できません。
残念な事実ですが、いわゆる「上司ガチャ」というべきものも存在しています。
気持ちを整理するための考え方・行動
出世できないのは、あなた自身の落ち度ではなく、外的な要因が大きいです。ですがそんなこと、納得できるはずはありません。しかし、こんなことでモヤモヤしてストレスを抱え込んでしまっては、あなたの人生がもったいないです。最善の行動は、気持ちを整理して前に踏み出すことです。
気持ちを整理するにはどうすればいいのか、私なりの考えを書きます。
まず、モヤモヤした気持ちは、いつ発生するかわかりません。突発的に発生します。
同期や後輩が出世したニュースは意識せずとも耳に入ってきますし、出世した同期・後輩との遭遇も突然発生します。また、体調が悪くてネガティブになっている時など、ふとしたタイミングで気持ちのモヤモヤは発生します。そう、モヤモヤの発生自体は自分ではコントロールできず、また波があるということをまず覚えておきましょう。
気持ちを整理する方法を複数挙げますので、状況に応じて使い分けるといいでしょう。
人事部門は何もわかっていないと認識する
残酷な真実ですが、人事評価は「なんとなく」で行われています。
気持ちがモヤモヤする原因として、「人事部門は活躍をちゃんと見てくれているはず、きちんと評価してくれる」という期待があると思います。
ですが、人事部門は万能ではなく、所詮は人間です。本当に何もわかっていないのです。彼らが出してくる「きちんと評価してますからね(^o^)」という態度は無視するようにしましょう。
人事部門への期待を捨てることで、どのような評価になってもある程度受け止められるようになります。悪い評価だった場合は「やっぱり何もわかってないな」と感じるようになり、いい評価だった場合は「少しはわかってるのかもしれないな」と感じるようになることでしょう。
「人事部門は何もわかっていない」というドライな考えを持つことで、心の動揺を少しは抑えることができるようになるはずです。
自己評価を貪欲にアピールする
自己評価を人事部門にアピールする機会があると思います。会社によって形式は違いますが、半年~1年に1回の頻度で、文書を提出したり、上司と面談したりという形で自分の活躍を人事部門にアピールできる貴重な機会です。
「人事部門は何もわかっていない」とは言いましたが書きましたが、自分のアピールは積極的に行いましょう。良識ある人事部門担当があなたを評価してくれる可能性はゼロではないからです。また、会社にあなたの活躍をアピールできる数少ない機会であり、手を抜くのはもったいないです。
サッカーで例えると、普段の業務がボールをゴール付近まで運ぶ作業で、自己評価のアピールでゴールをキメるようなイメージです。自己評価のアピールに手を抜いてしまうと、普段の自分の頑張りが水の泡になります。人知れず自分の頑張りが消えてしまうのは、さすがにもったいないです。自己評価を申告する際は、きちんと点を取りに行きましょう。
普段の仕事をきちんとこなすのはもちろん大事ですが、社会人として出世するには、自己評価の申告をきちんとする方が大事であると考えます。
ドラマなどで、不良キャラが子犬や老人を助けて、後日ヒロインがその情報を人づてに聞いて不良キャラの評価が爆上がり、というシーンがあると思います。評価が上がったのは、ヒロインが不良の善行を知ったからであって、相手に伝わらなければいくら努力しても評価されることはありません。残念ながら現実では、自分の努力は自分でアピールするしかないのです。
自己評価は、モリモリでアピールするといいでしょう。キャバクラ嬢やホストの髪型ぐらいのモリモリ具合が理想です。ちょっとした成果であっても、「悪の大魔王を倒して世界を平和にしました」ぐらいの勢いでアピールするといいでしょう。
謙虚な人からすると、「そんな大したことじゃないのに、それはちょっとセコくない?(^^;)」と思うかも知れませんが、出世する人間は例外なくこの手口を使っています。モリモリでアピールするのが当たり前の世界なのです。覚えておきましょう。
もちをんウソを書くのはいけませんが、自分のやった実績を、いかにすごいことのように表現できるかが腕の見せ所です。
仕事以外の時間を充実させる
同期や後輩が出世して焦るということは、あなたが仕事を一生懸命やっている証拠です。仕事を一生懸命やっていなければ、そんなに焦らないはずです。
僕は以前、マリオカート64というゲームで友人に負けた時、本当に悔しいと感じました。その友人とは仲がいいのですが、勉強もスポーツもできて、女子にもモテるという完璧なヤツでした。マリオカート64は僕が子どもの頃に長時間遊んだゲームなので、かなりの自信がありました。これなら彼に勝てると思っていたのに、負けて悔しい思いをしました。この悔しさは、自分が長時間打ち込んだ事なのに負けてしまった、そしてそれ以外の事でも負けているだろうと自覚していたのが原因だと考えます。
同期や後輩よりも出世が遅れて悔しいのは、仕事を一生懸命したにも関わらず、負けてしまったと感じるからです。そして、仕事以外でも負けているかもしれないと感じるから、悔しいと思ったのかもしれません。
ですが、仕事以外のプライベートが充実していたならどうでしょうか。「出世競争では遅れてしまったけど、自分にはこれがある!」と思うことができて、心理的ダメージを多少は軽減することができるのではないでしょうか。
そのためには、仕事の時間を減らして、趣味の時間を増やすといいでしょう。これまで真面目に仕事に打ち込んできたあなたは、仕事の時間を減らすことをためらうかもしれません。ですが、考えてみてください。会社は、あなたを適切に出世させていないのです。
「君のことは本当に評価している。でも、今回はタイミングが悪かった。昇進させられなくて申し訳ない」と上司は言うかもしれません。ですが、どのように取り繕おうが、あなたを出世させないという事実は、会社からのあなたの評価が高くないことを意味しています。あなたを軽視して、同期や後輩を出世させているのです。そんな会社に対しては、「やるべきことはやるけど、必要以上には尽くさない」ぐらいのドライな気持ちでいいです。仕事の時間を減らす事にためらう必要はありません。
労働時間を減らして浮いた時間は、プライベートに充てるといいでしょう。大切な人と過ごす時間を増やしたり、趣味の時間を増やすといいでしょう。
「特に趣味がないよ」という人には、僕はサウナをおすすめしています。
サウナに行けば気持ちがリフレッシュできますし、自分と向き合ってモヤモヤした気持ちを解消することができます。また、達観したものの考え方ができるようになり、「出世は、人生という長期戦での数あるイベントのうちのたった1つの出来事。そんなことに悩むのはもったいない」と割り切ることができるようになるかもしれません(少なくともサウナに入っている間は、聖人のような気持ちになれます)。
以前に趣味としてのサウナについての記事を書きました。よかったら読んでください(^^)
筋トレで自らのケモノを飼い慣らす
筋トレをするのも大いに効果があります。
「出世できない」という納得できない事実で発生した怒りを押さえ込んでしまうのは非常にもったいないです。ですが、その怒りを他人にぶつけるのも大人としてやってはいけません。
ではその怒りはどこにぶつけるのか?それは自分の筋肉です。そう、筋トレをおすすめします。
筋トレのメリットは複数あります。
筋トレは、筋肉に負荷をかけて筋繊維を破壊し、より強化されて再生されることを利用した筋肉増強を図る行為です。
まず、自らの筋繊維を実際に破壊することで、怒りを静めることができます。モノに当たり散らして怒りを静める人っているじゃないですか?あんなイメージで自分の筋肉に怒りをぶつけて気持ちを落ち着かせます。自分の筋肉しか傷つきませんので、他人に危害を加えることはありません。
そして、筋トレをすることで様々なホルモンが出ます。ホルモンの働きにより、闘争心が向上して強気になり、ポジティブになり、謎の自信が出ます。筋肉ムキムキの人って、独特の雰囲気がありますよね。すごくポジティブだったりオラついていたり。これは筋トレすることで発生するホルモンの効果です。
また、筋肉をつると余計な脂肪が燃えやすくなり、見た目がシャープになりカッコよくなります。
以上の筋トレによる効果は、出世する上で重要です。
怒りを静める効果がありますから、不機嫌等で人に当たり散らす事がなくなります。また、筋肉キャラのようなただならぬ雰囲気は、いい意味で周りに一目置かれます。あと、引き締まったカッコいい体は、周りから仕事ができそうなイメージを持たれます。
不機嫌な時に周りに当たり散らすような気分屋で、ネガティブで、ハラの出た体の人と比べて、どちらが仕事できそうですか?筋トレした人の方が仕事できそうじゃないですか?
上にも書きましたが、人事部門は「なんとなく」で社員を評価します。ですので、「仕事ができそうに見える」というのは出世する上で大切な要素なのです。
筋トレで自らのケモノを飼い慣らして、怒りを筋肉に変換しましょう。
仕事中に短時間の筋トレをするのもおすすめです。集中できないとき、気乗りしないとき、お客様へのアポイントの電話をかける直前、怒りがこみ上げてきたときなどに、腕立て10回かスクワット10回をしてみましょう。スッキリしますよ!
運動するのを習慣にするのはおすすめです。以前に記事を書きましたので、よかったら読んでみてください(^^)
まとめ
会社で同期や後輩が出世したのに自分は昇進できない、という状況で発生する気持ちのモヤモヤを整理するための考え方・方法について解説しました。
まず、残酷な真実ですが、人事評価は「なんとなく」で行われています。また、上司の影響も大きいです。人事部門は万能ではなく、所詮は人間ですので、「なんとなく」で評価するしかないのです。「人事部門は何もわかっていない」というドライな考えを持つことで、いかなる評価結果になっても心の動揺を抑えることができるようになるでしょう。
自己評価を貪欲にアピールするのも忘れないようにしましょう。普段の業務がボールをゴール付近まで運ぶ作業だとすれば、自己評価の提出でゴールをキメるようなイメージです。点を取らなければ、普段の自分の頑張りが水の泡になってしまいます。自己評価をモリモリに書くのは、誰しもがやっている当たり前のことですので、謙虚になるのは禁物です。
仕事の時間を減らしてプライベートの時間を増やすのも重要です。「出世競争に遅れてしまっても、自分にはこれがある!」と思うことができ、心に余裕が生まれます。あなたを軽視して出世させない会社に対し、仕事の時間を減らすのをためらう必要はありません。趣味が特にない人には、僕はサウナをおすすめします。
筋トレも有効です。自分の筋肉に怒りをぶつけて気持ちを落ち着かせる事ができます。筋トレすることによって得られるマッチョの独特の雰囲気は、「仕事ができそう」というイメージを周囲に与える事ができ、出世にもつながると考えます。
さあ、モヤモヤした気持ちを整理し、一歩踏み出しましょう!
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他人と自分を比較して落ち込まないために、また、仕事の価値観でマウントをとってくる人間への対処法についての記事を書きました。よかったら読んでください(^^)
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