あがり症や緊張を克服して最高のパフォーマンスを発揮する方法

パフォーマンス 仕事

面接、プレゼン、スピーチ、…。ここぞという時に緊張してしまい、思い通りのパフォーマンスを発揮できない人はとても多いことでしょう。心臓がバクバク動き、冷や汗をかいて、吐き気がする。とても気持ちいいものではありません(^^;) この記事では、あがり症や極度の緊張を克服して、本番で最高のパフォーマンスを発揮するためにはどうすれば良いのか、私なりの考えを書きます。一つの考え方として、ぜひ参考にしてみてください。

なぜ緊張してしまうのか

まず、ここぞという時になぜ緊張してしまうのか、あがってしまうのかを解説します。

人は、プレゼン等の重要な局面では、自分を奮い立たせようとして、「ヤバい、もっと頑張れよ自分!」と心拍数を上げます。そして、そんな緊張状態でちょっとしたミスでもしようものなら、「これじゃあダメだ!もっと心拍数を上げろ!」とさらに心拍数を上げ、極度の緊張状態になります。こんな状態では満足のいくパフォーマンスなどできるわけもなく、さらにミスして…という悪循環に陥ってしまうのです。

こういった経験から、緊張しやすい性格・あがり症になっていくのです。

心拍数を上げて緊張状態をつくり出すのは無意識に起こります。これは自分自身の危機管理能力により発生するのです。「じゃあそんなものいらないよ」と思うかも知れませんが、危機管理能力は人間にとって必要なものです。銃を突きつけられたり、猛獣に襲われようとしているような状態ではリラックスするわけにはいきません。心拍数を上げて危険に立ち向かうための、本能として備わっているのです。

アスリートが試合後のインタビューで、「いい緊張感をもって本番に臨めたので、いいパフォーマンスができました」というのを言っているのを聞いたことがあると思います。人は、適度の緊張状態であれば、最高のパフォーマンスを発揮することができます。問題は、緊張しすぎることです。

つまり、緊張状態を適度に抑えることができればいいのです。

本番で最高のパフォーマンスを発揮する方法

「緊張状態をほどほどに抑える」と簡単に言いましたが、それは非常に難しいことです。理由は、意識してどうにかできるようなものではないからです。呼吸したり心臓を動かしたりするのが無意識で起こっているように、緊張状態は無意識下でコントロールされています。

それではどうしようもないのでしょうか?そういうわけでもなく、やりようはあります。

僕が思うに極度の緊張状態は、プレゼン等の重要な局面での1つの小さなミスがきっかけとなり発生します。1回失敗する→「ヤバい、頑張らないと」と焦る→その焦りから別のミスが発生する→さらに焦る、…というような無限コンボによって極度の緊張状態になっていくのです。

つまり、ミスを減らして、たとえミスしたとしてもそのダメージを減らすことができれば、極度に緊張してしまうことはなくなるのではないかと考えます。そして、緊張を適切な状態に抑えることができれば、最高のパフォーマンスを発揮することができるようになります。

具体的な方法は以下のとおりです。

本番で最高のパフォーマンスを発揮する方法
  • 事前準備をしっかり行う
  • 緊張するのは正常な反応と自覚する
  • 危機管理能力を麻痺させる
  • 第一声で奮い立たせる
  • 校長マインドを取り入れる

一つずつ解説していきます。

事前準備をしっかり行う

「プレゼン中に噛んでしまう」などのミスは、極度の緊張状態を誘発するきっかけになりえます。1つの失敗によって引き起こされる心理的ストレスは、計り知れません。

まずはミスを少しでも減らすために、しっかり事前準備を行うことが大切です。

プレゼンやスピーチでは原稿を作成して何回も声に出して練習する、面接の場合は事前にエントリーシートや履歴書を何回も読み込む、想定問答集を作成して確認しておく、などしておきましょう。

また、原稿は印刷して現場に持ち込んですぐ確認できるようにしておきましょう。頭が真っ白になって次のセリフを忘れてしまったら、取り出して確認すればいいのです。こうすることで、頭が真っ白になってフリーズしてしまう、という最悪の事態は防げます。また、「いざというときはカンニングできる」という安心感により、多少は緊張を緩和することができると思います。

最低限これらをやっておくだけで、ミスをかなり減らすことができます。

僕は昔、「アドリブでやるのがカッコいいっしょ(^o^)」という間違った考えを持っていたので、事前の練習を一切せずにプレゼンに臨んだことがあります。そしてプレゼン中に身に覚えのないスライドが出てきて、頭が真っ白になって何もできなくなったことがあります。もちろん自分で作成したスライドだったのですが、テンパってしまって記憶が飛んでしまったのです。

以上の経験から、事前の準備は絶対にした方がいいという考えに変わりました。確かに事前準備には手間がかかります。ですが、本番で失敗してそれがトラウマになって引きずってしまうことに比べればたいしたことはありません

プレゼンの天才と言われるあのスティーブ・ジョブズでさえ、10分間のプレゼンテーションをするために数日間の事前準備をしていたという話があります。直前には本番と全く同じ状況を用意して一通りやるそうです。

緊張しないためには、本番でのド忘れや想定外によるミスをなくすことが1番ですので、事前準備はしっかり行うようにしましょう。

緊張するのは正常な反応と自覚する

そもそも緊張しない人なんていません。

僕はお笑いが好きで、M-1グランプリを毎年見ているのですが、賞を獲得した芸人がインタビューで「いやー、緊張して舞台裏で吐くかと思いましたよ!」というようなことを言っているのを聞きました。そしてそれは、1人や2人とかではなく、けっこう多くの芸人が同じようなことを言っていたのを記憶しています。

あんな完成度の高いパフォーマンスを発揮したプロでさえ緊張するなんて意外だな、と思ったのを覚えています。

そう、本番では自分だけではなく誰しもが緊張するものだということを覚えておきましょう。緊張するのは、人として正常な反応なのです。

自分が本番で緊張してしまっていると感じてしまったら、「今、緊張してるなぁ。でもこんなもんか」ぐらいの軽い気持ちを持つようにしましょう。緊張に対して、「ちょっと厄介な同居人」ぐらいの認識を持つといいでしょう。「また君か、用事が済んだら出て行ってね!」というような感じです。

「緊張は悪だ!」と決めつけて緊張を排除しようとするのは逆効果です。さらに心拍数が上がって緊張してしまうことになるので絶対にやめておきましょう。

緊張状態をコントロールするのって本当に難しいですね(^^;)

危機管理能力を麻痺させる

緊張状態は自分自身の危機管理能力によって生じます。そして危機管理能力が敏感になることで極度の緊張状態が発生するのです。つまり、緊張しやすい人は、危機管理能力の感度が良すぎるということです。

では緊張状態を抑えるためにはどうすればいいか?それは、危機管理能力を麻痺させればいいのです。そのための最も手っ取り早い方法は、他人事だと思うことです。

僕は、モンスターハンターというゲームをするのですが、ドラゴンのようなモンスターと戦います。ゲーム中で生死をかけた戦いをするわけですが、当たり前ですが自分自身が生きるか死ぬかというほどの緊張感はありません。

一方、現実世界で家の外を歩いているときに、草むらから急にドラゴンが飛び出してきたらどうでしょうか。ビックリして一気に緊張状態になりますよね。もしかしたら食べられてしまうかもしれませんし。

同様の出来事であっても、現実世界では極度の緊張状態になってしまうのに対して、ゲームではそうはなりません。この違いは、脳が実際に我が身に起こっていると認識しているかどうかの違いです。ゲームで起きていることは所詮は他人事だと認識しているからです。

この考えを応用するのです。つまり、極度の緊張状態を抑えるには、他人事だと認識するのが有効な方法になるということです。

現実世界の本番で緊張しそうになったら、「ゲームのキャラクターである自分」を操作しているような感覚を持つといいでしょう。「あ、このキャラクターむっちゃ緊張してるなぁ」とか、「このキャラクターをうまく操作できるかなぁ」ぐらいの認識を持つといいでしょう。

自分の出来事ではなく、どこかしら他人事のような認識を持つことができれば、緊張状態を制御する助けになると思います。

ただしこの方法には注意が必要です。これは危機管理能力を麻痺させるという、自分の脳の認識機能を騙す方法であり、いわばイッちゃってる方法なので深入りは禁物です。日常的に使ってしまっては本当に危機管理能力が麻痺してしまう可能性があります。ですので、いざというときに使う奥義という位置づけで使用するように心がけましょう。

ノーリスクでは使えないのが奥義です。中二心をくすぐられますよね(笑)

第一声で奮い立たせる

大きな声を出すというのも、パフォーマンスの向上に役立ちます。

テニスの選手がサーブを打つときに、「ハァ!」みたいな声を出してボールを打っているのを聞いたことはありませんか?打ったボールの威力が上がるからそうしているのです。

腹から声を出すことでパフォーマンスを向上させるというやり方をアスリートは取り入れています。

これは別に脳筋の根性論というわけではなく(笑)、データとして証明されています。握力を測る際に、無言で握るのか、大声を出して握るのかを比べた際、後者の方が良いデータが出るそうです。大声を出した方が高いパフォーマンスを発揮できることを「シャウト効果」と呼ぶそうです。

このシャウト効果は、運動だけではなくプレゼンやスピーチでも有効と考えます。じゃあ常に大声でしゃべり続けないといけないのかというと、そういうわけではありません。本番中ずっと大声を出していては喉が壊れてしまいますからね(^^;)

最初の第一声を大声でキメればいいのです。叫ぶ必要はありませんが、声を張るように心がけましょう。

この第一声、非常に大事です。声を張って噛まずに言い終えることができれば、勢いがつきます。最初に自分を奮い立たせる事ができれば、あとは勢いで最後までいけるのです。そういった意味でも、事前準備をきっちり行い、特に最初の部分は噛まずに言い切れるようになるまで練習しましょう。

イメージで言うと、あっちゃんのYouTube大学を参考にすればいいと思います。冒頭の部分のフレーズは毎回同じで、「どうも中田敦彦です、さぁ今日も早速参りましょう!エクストリーム○○、○○編~~!」と言っています。最初に自分を鼓舞するこのやり方、非常に参考になります。

↓冒頭の部分(最初の10秒程度)です。なお、動画本編は関係ありません(笑)

校長マインドを取り入れる

学校の朝礼や始業式などのイベントで、校長先生の話があったと思います。あの話って、驚くほど面白くないですよね。具体的な内容は一切覚えておりませんが、「校長の話は長くてつまらない」というのが日本国民の共通の認識だと思います(全国の校長先生ごめんなさい(^^;))。

でも、ここで改めて考えてみてください。校長先生は大人数の前のも関わらず、一切緊張せずに話していませんでしたか?聞き手である生徒にとっては全く価値がない話をしているのにも関わらず、です(校長先生、度々ごめんなさい!)。

もし自分が、大勢の人の前で、無価値なプレゼンテーションをすることを想像してください。たくさんの人の大切な時間を奪う申し訳なさででいっぱいになると思います。

では、校長先生の鬼メンタルとの違いは何なのでしょうか?なぜ校長先生は、面白くない話をしているのに堂々としていられるのでしょうか?

それは、自分自身がその話に価値があると思っているからです。客観的な価値はまったく関係ありません。「この校長自らが!むちゃくちゃ価値のある話を生徒達にしてやろう!ありがたく思いなさい(^o^)」というような、ある種の傲慢さがあるのです(こんなことを考える大人になってしまってごめんなさい校長(笑))。

こういった傲慢な校長マインドは非常に参考になると思います。取り入れていきましょう。

あと、校長の長話から得られる情報はもう一つあります。それは、「聞き手は内容をよく覚えていない」ということです。あんなに長い時間の話なのに、聞き手の頭には一切残っていないのです。「長くてつまらなかった」というふんわりとした印象しか残っていないのです。

校長の長話も、言ってしまえば一種のプレゼンです。聞き手というものは、プレゼンの内容をふんわりとしか覚えていないものです。小さなミスなどの細かなことについて、聞き手は気にしていないのです。

「聞き手はふんわりとしか聞いていない。」そう思えば、発表での緊張が少しは緩和されるのではないでしょうか。

細かなことは聞き手側は気にしていないと覚えておき、傲慢な気持ちでプレゼンに臨むという校長マインドを取り入れましょう。きっと高いパフォーマンスを発揮することができます。

「そんなことを言われても自信がない」と思う人もいるかも知れません。

ですが、考えてみてください。少なくとも、その発表内容については、自分が誰よりも詳しいのではないでしょうか?プレゼンだったらその発表内容について、面接だったら自分の事について、あなたは誰よりも詳しいのです。

「この件に関しては、自分が誰よりも詳しい。そんな自分の発表を聞かせてあげよう!」ぐらいの気持ちでいいのです。

少なくとも校長の長話よりは、聞き手に価値を与えることができるはずです。ということは、校長よりも緊張する必要はないのです。少しは校長の傲慢さを見習いましょう(笑)

また、本番で緊張してしまう人というのは、「少しでも相手に価値のある時間を提供したい、でも自分にできるのか」という不安からきている部分があると思います。つまり、聞き手側に価値を提供したいというサービス精神が備わっている素晴らしい人なのです。

そんな謙虚な人が校長の傲慢さを兼ね備えるのを想像してください。間違いなくいいプレゼンをできることでしょう。

まとめ

今回の記事では、面接・プレゼン・スピーチなどの大事な局面で、緊張せずに最高のパフォーマンスを発揮する方法を解説しました。具体的には以下の方法です。

本番で最高のパフォーマンスを発揮する方法
  • 事前準備をしっかり行う
  • 緊張するのは正常な反応と自覚する
  • 危機管理能力を麻痺させる
  • 第一声で奮い立たせる
  • 校長マインドを取り入れる

以上の方法により、ミスの回数を減らして、たとえミスしたとしてもそのダメージを軽減させることができるようになります。また、自分を奮い立たせて適度な緊張感に保つことで、本番中に最高のパフォーマンスを発揮できるようになります。

以上、参考になれば嬉しいです(^^)

ではまた!

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